隣のきみ【企画】




なんて、言えば、いいの!?


テンパってわたわたと慌ててたら、足に触れた袋の存在を思い出してそれを前に突き出した。


急に出されたそれに、宇都宮くんの目が大きく見開かれた。




「おっ、お見舞い!…に来たの…っ!」


「へ……え、おれの…?」


「ほ、他にだれが居るのっ!?」




こんな時まで、こんな対応でいいのかな!?そう心配するくらいテンパってて。


なるようになれ。とは思ったけどこれは予想外だ。宇都宮くん自身が出てくるなんて想像もしてなかった。




「…ほんとに…?」


「こんな手の込んだ嘘なんてつかないし…っ!」




未だに信じられてないみたいで、少しむっとして彷徨っていた視線を宇都宮くんに向けた。


…と、彼の顔はもっと真っ赤になっていて。あらわになっている耳を見ると、そこも真っ赤。