―――…午前の授業が終わり、昼休みになった。
「あ〜、お腹すいたっ!」
「あすな、体育だけがんばりすぎ」
優香は苦笑いしてお弁当を開けていたけれど、あたしはニコニコとしていた。
ついさっき、4時間目にはあたしが楽しみにしていた体育があった。
3回くらい試合があったんだけれど、どれも勝ちたいがために必死でやったらすべて勝ってしまった。
それに嬉しくてついつい頬が緩む。
「ハイハイ。分かったから、がんばったご褒美に卵焼きあげる」
「んっ!?やったー!」
口の中に入っていたウィンナーを素早く飲み込み、優香の卵焼きを頂いた。
やっぱり優香の家の玉子焼きは美味しいなー!
「しあわせ…」
「あすなには卵焼きと体育があればなんでもいいのね…」
「ウィンナーもっ!」
「ツッコむとこそこじゃない」