ぶんぶんっ、と顔を横に振れば2人から変なものを見るような目で見つめられた。




「あすな…急にどうしたの?」


「…別に」


「ヘンなあすなーっ」




ケラケラと笑う宇都宮くんをじっと見て、思う。


…やっぱり、あたしは宇都宮くんのことがすき…なのかな……。




「や!!ちがう!!そうじゃないっ」


「え、人の顔見て何っ?」




宇都宮くんはまだケラケラと笑っていて、あたしが宇都宮くんのことで悩んでるなんて知りもしないだろうなぁ…。




「あすなはたまに変な行動をするからね」


「しませんっ」


「現に今したじゃないの」


「考え事!」


「へぇ?考え事?」




ああ、なんか優香の目が獲物狩るような目になった。何でだろうな、あたし今ヘンなこと言ったっけなぁ。


すると、ちょうどタイミングよく昼休みの終わるチャイムが鳴り響いた。




「教室、戻ろっか」


「そうだねー」




ああ…なんだか、調子が狂うな……。