そしてあたしにはもうひとり、かわいい友達が出来た。
それは…―――
「やばいっ!優葉くん料理じょーずー!」
「でしょ!料理得意なんだよねー」
―――…そう。宇都宮優葉くん。
男の子なのに料理出来るなんてすごい…。むしろあたしは料理が苦手だから、羨ましく感じる。
スイーツ系は、得意だけど…。
「すごーい。優葉くん何でも出来るんだねぇ」
「んー?そんなことないよ。おれ、勉強きらいだし」
「……」
あたしは、もっぱら蚊帳の外。
優香と宇都宮くんで2人の世界を作り出してしまっている。
入る隙間もない。…入ろうとも思わないけれど。
そんな中、あたしはひとり黙々とお弁当を食べきる。