「これから友達としてよろしく!」
「え、あ…こっ、こちらこそよろしく…!!」
ぎゅっと手を握ってきた宇都宮くんに返すように握り返すと、また嬉しそうに笑った。
…かわいい顔してるけど、やっぱり男の子なんだなぁ…。
手、ごつごつしてて男の子っぽい……。
「あ、ひとつ言っとくけど」
「なに?」
輝かしい笑顔で、彼は言った。
「おれ、二宮さんのこと……あすなのこと諦めるつもりは無いから。そのへん覚えといてね?」
「!?!?」
少し腰を曲げてあたしの目線になると、妖艶な顔でそう言ったのだ。
……よ、よ、呼び捨て…!!
「じゃ、教室戻ろっか?」
さっきの顔とは打って変わっていつものかわいい笑顔に戻る宇都宮くん。
……実は小悪魔だったり…?
そんな疑惑があたしの中で浮かび上がった。

