「あーすなっ!おはよう!」


「あ、優香!おはようっ」




下駄箱でたまたま出会った親友、優香に笑顔で声をかける。


―――あたし二宮 あすな。高校1年になったばかりで、華の女子高生ライフを楽しんでおります!


入学式から少し経った今じゃ、クラスにも馴染んできて、毎日楽しく過ごしている。




「今日体育あるよねー」


「あー、あるね。楽しみだなー!」




なんてったって今日の体育はテニスをやるのだ。あたしの好きなスポーツでもあるテニスは得意分野。




「えー!やっぱあすな変わってる…」


「何でっ!?」




優香にはよく“変わってる”って言われるけれど、自分じゃ普通だって思ってるからよくわからない…。


暫く歩くと教室について、ガラガラッととびらを開ける。




「優葉ーおはよー」


「んー…」