私は奏先輩を見る。 『奏先輩…私、奏先輩が大好きでした…!!』 奏先輩は苦笑する。 『…〔でした〕?』 『はい…〔でした。〕私…安達君が好きなんです!』 それを聞くと奏先輩は『あーあ。』と言ってベンチに座った。 『とられちったー。俺も美亜里ちゃんが好きだったのに。まんまと横取りされちゃったよ。』 え…。 奏先輩は切なく笑う。 『いっといでよ。安達君のところ。』 『…はい!』 私は涙が止まらなかった。