『安達を庇うのか?それに、なんだよ恋って。誰が好きなんだよ。』 そう言って私をジッと見てくる。 奏先輩は無意識に腕に力を入れてきた。 『奏先輩…おかしいですよ…?どうしたんですか?』 私は恐怖で震える。 すると、奏先輩はハッとして私から離れた。 しばらく沈黙が続いて、奏先輩は時分の髪をクシャとした。 『…ごめん。なんか、俺おかしくなっちゃったな。ごめんな。』 そう言って頭を撫でようとしてくるけど、私はその手をつい払ってしまった。 奏先輩は、自分の手を見る。