酸素を求めて口を開くと瑠樹の舌が入ってきた。
『…!?』
ビックリして一瞬、頭を後ろに引いてしまったけどすぐに片手で押さえつけられてしまった。
『んぅ~!!』
ちゃ、まじで死ぬ~!!
解放された片手でバシバシと瑠樹を叩く。
そしてやっと唇が離れた。
ゼェゼェと呼吸する私と余裕の瑠樹。
『キス下手くそ。』
そう言ってくる瑠樹を睨む。
『うっさい!!』
瑠樹はフッと笑う。
『ま、慣れてるよりマシだけど。』
ペロリと唇を舐める瑠樹。
不覚にも見とれてしまった。
…私、変態かよ。
『あ、もうすぐ蓮夜と七瀬くるからその顔どーにかしとけよ。』
『…へ?』
鏡を見ると真っ赤な自分が写っていた。
『あ…ぎゃぇ!?』
驚いて変な声が出てしまった。
瑠樹は『色気のねぇ声』とか言って部屋から出ていった。
その後、すぐに真っ赤な顔を直してから店に戻った。