コーヒーに砂糖とミルクを入れて、混ぜる。
「飲まないんですか?」
「季沙名、人形みたいだ」
「人形なら、これ飲めません」
ずず、とコーヒーを飲む。何か言いたげな彼も、一度間を置き、コーヒーを口にした。
「面倒なんですよ、自発的に何かすることが」
なあなあで生きている。とりあえず、生きていた。
私のやることなすこと全てに感情は備わってない。心にこもらせ、その場しのぎで毎日を過ごす。
退屈な毎日にして、つまらない女。けれども、この生き方が性に合っているんだ。
「……。それでも、暑い寒いは感じているじゃないか」
はた、と止まってしまう言葉を聞いた。
意味を捉えかね、聞き直そうにも、彼は何故かコーヒーをイッキ飲みした。……湯気立っているものを。


