「そんな、最低な奴なのか……俺」
「人に聞くことでしょうか」
「聞きたい」
「……。『女100人切り』」
「え」
「大学生テンションで、片っ端から可愛い子に声をかけ、告白し、股を開けば別れを言うわけでもなく、次に移る。私も『その一人』であるのは知っています」
なれば、彼がまだ私の前から消えてくれないのは、一夜を過ごしていないから。
「知ってて、付き合ったのか……?」
「知ったのは告白されてからです」
「なら、なんで別れない」
「あなたが別れてくれるんなら、今ここであなたの連絡先を削除しますが」
「自分の意思はないのか、季沙名は」
「自分の意思を出したところで、ろくなことにはなりませんから」


