何より願うは、綺麗な笑顔



「俺も、“壊れそう”だよ」


「っ……」


逸樹を突き飛ばす。痛みからの反射だ。


見ずとも分かる、“切られた”と。


有り得ないものを見る目をしようが、血のついたカッターを持つ逸樹の姿は変わらない。


戦意は“殺される”と思った時点でなくなった。


「っ、マジになりやがって」


こんな遊び(こと)に。


言った瞬間、逸樹が向かって来たが難を逃れる。


関わりたくないのは必須。遊びで命を失うわけにもいかず、無様にも克己はその場から逃げた。