何より願うは、綺麗な笑顔



壊れた季沙名。わんわん泣くくせに、叩く手は止まらない。延々と続きそうな、その憂さ晴らしは。


「季沙名、それ以上は手が腫れるよ」


そんな優しい言葉で止まった。


我に返った季沙名がへたり込む。それを確認した克己が、仕返しでもしようものなら。


「俺、季沙名のためならお前殺して刑務所行きでもいいんだけど」


などと耳元でゾッとすることを言われてしまえば、体が固まる。


出来っこない、と克己は逸樹を見るが。


「お前の企み聞いた時から、そのつもりでいたんだ」


背中に感じる“物”で、冷や汗が流れた。


「てめえ、最初っから」


「お前が季沙名に告白した時から、“こうしたかった”」


双子の情から出来ずにいたが、今こうして季沙名が傷つけられたのを間近で見てしまえば。