「まず、教室の窓に椅子を投げつけました」
虫の死骸やら雑巾の絞り汁まみれの椅子――私の椅子を。
「次に、片っぱしから教室にいた生徒を殴っていきました」
イジメをした奴ら全員に復讐を。
「そうして、気が済むまで暴れるつもりでいましたが、途中、先生が来て強制終了。私はそのまま病院送りになりました」
怪我はしていない。ただ、頭に問題がある認定。しばらく学校を休み、ようやっと通えるとなった時。
「退院後、私は違う学校に通い始めました」
感情を爆発させたその後は知らない。けれども、私が『悪者』になっていたのは確か。
「イジメは、遊びなんですよ。遊びに対してマジになった私が――おかしいんだ」
何ヶ月も及んだ嫌がらせよりも、たった数分の暴力で悪が決まってしまう。


