美しいけど冷淡な貴方へ送る花



そんな事を口走ってしまった一瞬。
その一瞬だけ、彼は目を少し見開いた。



「は……?」



彼はまた何かを言おうとしたけれど
それは突然なり響いたケータイの着心音で
遮られた。



「なに。」


彼はディスプレイに表示された名前をみて
少し溜め息まじりにケータイを耳にあてた。



『尋!?ちょっと早くしてくれないと仕事に間に合わないでしょ!?』



「分かってるって。」