じりじりとアスファルトを焦がすような灼熱の太陽に向かって枝を広げるサルスベリ。 道の両脇に等間隔に植えられ、鮮やかな濃紅の花を咲かせている。 幹がつるつるとしているため、木登りの得意な猿もこの木を登るには滑ってしまう。 そんな名前の由来があるこの木が街道を彩っている。 夏の間だけのピンクのトンネル。 私は彼の家へと続くこの道を「幸せの道」と呼んでいる。 ____1st episode 「pink heart」* 三五義男(さんごよしお)の場合