自分を好いてくれる人間は嫌いにはならないけど…
愛してる、だの冗談だと分かっていても恥ずかしいのだ。
がらり、と教室のドアを開けると、そこには笑顔で迎えてくれた
『親友』がいた。
「瀬恋ー!おはよー!」
思わずこっちまで元気になってしまうような挨拶で
私の口元も緩む。
「おはよう、千鶴」
「朝から生徒会?大変だねー…。
あたしも手伝えることあったら言ってね!部外者だけど(笑)」
「ありがとう、そう言ってもらえると助かるよ」
千鶴があたしに声をかけたのをキッカケに
クラスの他の『4人』の『女の子』も声をかけてくれた。
この学校では2年生から文系・理系に分かれて勉強する。
私は最初にも言った通り勉強は得意じゃないし、
ましてや理系教科なんて全くと言っていいほど出来ない。

