「千鶴に勉強教えてもらう時、
いつもバカにされたり怒られちゃうから…。
自分が悪いんだけどね(笑)」
「うわ、それやりづらいだろ」
「そうでもないかも?」
「浜島ってMなんじゃないの?」
またハハッ、て、笑う。
…日向の笑顔、結構好きかも。
「だって、私、かなり頭悪いし、
基礎も出来てないし。
さっきも教え辛くなかった?
イライラしなかった?」
「そんなことないよ。
出来ないなら出来るようになるまでにするだけ。
浜島が頑張ってるんだから
イライラだってしない」
そう言ってくれる日向が
とっても、とっても温かい人なんだ、って思った。
そうしてかれこれ2時間、
最初は緊張感しかなかったのが
いつの間にかとても心地いい空間になっていた。

