キミに夢中、瞳に恋。





そう言って日向は化学の教科書を開いて

説明してくれた。




「~…だから、こうなるんだけど」


「えーっと…
言い辛いんだけど、わかんない、かも」


「……ごめん、これ1年生でやった」


「え!?
嘘!!絶対こんなのやってないって!!」





学年首席の日向と


中の下くらいの成績の私。





言ったあとに笑われるんだなって

思った。


千鶴に教えてもらってると、


『なに!?こんなのも出来ないの!?」


と、普段の千鶴からは想像できないくらいに

怒るのだ。





だから、日向にも怒られながら勉強教えてもらうのかな、

なんて。



日向を『理解してなかった』私は思った。