With a smile

「ビール追加ねー」

「俺、焼酎」

「あ、やっぱ私も焼酎」

高島さんと松本さんは、自ら酒好きと言うだけあって、2人で競い合うように飲んでいた。

松本さんは、気持ち良い位よく飲んでよくしゃべって盛り上げてくれているが、お酒の弱い私はちょっと気後れ気味だ。

「あれー、真木さんウーロン茶?あー、建都もかー?」

私も建都さんも早い段階からアルコールから切り替えていた。

「ホント弱いなあ、建都。男だろっ、飲めよ」

「はい、はい。すみません」

言いながら、ウーロン茶をごくっと飲んだ。

「全く、お前は。男のクセに未練がましくいつまでもそんなの付けてるし」

テーブルの上の建都さんの携帯を持ち上げた。

「知ってる?これ」

私の顔の前に突き出した。