カイさんはパソコンの画面を見つめたまま、私の方をチラリとも見なかった。
そのまま席に着くと、
「わざわざ来たんだから、さっさと仕事しろ」
と一言だけ言って、カチカチとキーボードを叩きだした。
声も口調もいつものカイさんだ、私にはそれが救いでもあり、更に悲しさを増幅させた。
仕事を始めたが、全く進まない。
時間と共に気持ちは落ち着いてきたが、いろいろな事が頭の中でグルグルしている。
建都さんが海外に行きたいのは、忘れられない彼女のいる日本から離れたいから?それとも壊れてしまった家族?
建都さんは、今、どこで何を思ってる?
カイさんは、今、落ち着いて見えるけど、本当に?
答えの出ない問いばかりが次々と浮かんで、消えることなく頭を埋め尽くす。
激しく拒否されたけれど、建都さんは「兄さん」って思ってるし、カイさんもあれだけの反応をして、「やっぱり」嫌いだって事は、建都さんを弟として強く意識してる証拠だ。
それなのに2人はずっと交わる事無くこのままなの?半分は血の繋がった兄弟なのに。
そんなの悲しすぎるよ。
そのまま席に着くと、
「わざわざ来たんだから、さっさと仕事しろ」
と一言だけ言って、カチカチとキーボードを叩きだした。
声も口調もいつものカイさんだ、私にはそれが救いでもあり、更に悲しさを増幅させた。
仕事を始めたが、全く進まない。
時間と共に気持ちは落ち着いてきたが、いろいろな事が頭の中でグルグルしている。
建都さんが海外に行きたいのは、忘れられない彼女のいる日本から離れたいから?それとも壊れてしまった家族?
建都さんは、今、どこで何を思ってる?
カイさんは、今、落ち着いて見えるけど、本当に?
答えの出ない問いばかりが次々と浮かんで、消えることなく頭を埋め尽くす。
激しく拒否されたけれど、建都さんは「兄さん」って思ってるし、カイさんもあれだけの反応をして、「やっぱり」嫌いだって事は、建都さんを弟として強く意識してる証拠だ。
それなのに2人はずっと交わる事無くこのままなの?半分は血の繋がった兄弟なのに。
そんなの悲しすぎるよ。


