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入学式が終わり、2・3年生は授業らしく、1年生に紛れ込んでた蒼空を瑠(リュウ)くんが連れて行った。




あ、瑠くんって言うのは。




月鹿 瑠斗 (つきじし りゅうと)。




兄の親友で、あたしが幼かった時からよく家に遊びに来る、あたしの第二のお兄ちゃん的な存在の人。





瑠くんもおもしろくて優しいから、大好きなんだ!






……でもやっぱり、怒ると怖いけど。







「ねぇ、キミ可愛いね♪名前なんて言うの~?」





急に話しかけて来たのは、となりの席に座っている金色の髪の短髪少年。






「……誰?」




「あ、わりわり。俺、シオン!お前は?」





「…朝日奈 優衣です」



「優衣か!よろしくなっ」





シオンと名乗った男が、ニコリと笑う。




「あ~!シオンだけズルい!私は、水瀬夏生。よろしくね♪」




今度はあたしの後ろの席に座っていた、女の子が話しかけて来た。





「おい、夏生。今は、俺が優衣と話してんだ。入ってくんな!」





「何よ、別にいいじゃない!」





…どうやら、この二人は知り合いみたいだ。




だけどまったく、話(?)についていけない。