あたし、朝日奈優衣(ゆい)、16歳。



今日から華の高校生。




なんだけど……





「やばいっ遅刻!」





初日から遅刻寸前。



初日から寝坊とか、ついてないな…



「優衣~」



「今いく!」



名前を呼ばれ急いで制服に着替えて、バタバタと下に下りた。




「お、やっと起きたな。早くパン食べて行くぞ!」



「ちょっ、まっへよ!!」





朝日奈蒼空、18歳、高3。


あたしの実兄で、ただ一人の肉親。


少し癖っ毛の茶髪で、量耳にはピアスという、イケメンだけど周りからみたらいかにもヤンキーくん。



でも、優しくて頼りになるから周りからの信頼は厚いという、あたしの自慢の兄。




でも、怒ると怖いんだよね……




そんな事を思いながら、急いでパンを食べた。