けれど、あたしは動じない！
今日は、蒼空と帰る予定になっているから、シオンみたいに放ってはおけない。
「…ね？お願い優依～!!」
「…………うん」
朝日奈 優依………敗北。
「やったー！ありがとう優依!!」
……まぁ、喜んでくれてるからいいっか。
「じゃあ、ちょっと待って。お兄ちゃんに連絡するから」
そう言いながら、カバンの中にあるはずのケータイを手探りで探す。
「…………れ？」
「どうしたの？」
「…ケータイが無い…」
「えぇ！？」
見落としがあるかもと思い、細かく探してみるがやはり見つからない。
