校舎内の階段を駆け上がりながら、本気ダッシュで自分のクラスへと向かう。
「ハァ…ハァ……っ!?」
「…おわっ!?」
だけど今度は曲がり角でぶつかり、
あたしはその反動で跳ね返され尻餅をついた。
けれど、あたしの頭には痛みよりも焦りで埋め尽くされていた。
ど、どうしよ……
とにかく今は、すぐに謝ってすぐさま去ろう!
「…君、大丈夫かい?」
「は、はい!失礼してすみませんっス!!さようなら!」
何だか言っている言葉が可笑しい気もするが、そんなことは気にしてられない。
あたしはすぐさま逃走し、脱兎の如く走り出した。