心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~

カナタが小さく息を吐く。






「分かってくれましたか、加賀先輩。


…………行こう、みーちゃん。」






「うん…………」







カナタがあたしの手首をぎゅっと握った。





加賀さんの視線がその指に釘付けになっている。



ぎり、と歯ぎしりの音が聞こえた。






カナタはそれには構わず、あたしの手を引いて歩き出した。





横断歩道を渡る。





カナタがいつになく足早だったので、あたしは小走りで追った。






途中で、こっそりと振り返ってみる。





加賀さんはそのままの位置に佇んでいた。




まるで、あたしたちを射るような、強い視線もそのまま。







充分に距離が開いたところで、カナタの足が緩んだ。





あたしの手首をつかんでいた手を離す。






「カナタ…………」






あたしはお礼を言おうと口を開いた。





するとカナタは、ふぅ、と溜め息をついてからあたしを見下ろした。







「………がんばったね、みーちゃん。


偉かった。」







カナタの優しい声に、涙腺がゆるみそうになったけど。







「………うん。


ありがと………」







あたしは震えそうな声を励ましてそう言い、こくりと頷いた。