心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~

「カナタ、いま帰ってきたの?」




「そうだよ」





時計を見ると、あたしとカナタが別れてから、もう二時間以上が経っていた。






「………もしかして、今までずっと、探してくれてた?」






カナタはちらりと振り向いて、無言で鞄から本を取り出した。




そのまま本を開いて読みはじめる。






「ちょっとカナタ。


あたしのこと探してたんでしょ?


こんな時間まで………ほんとごめん」







あたしは素直に謝ったけど、カナタは「別に探してたなんて言ってないでしょ」と素っ気ない。





でもその背中の雰囲気で、あたしには分かった。




だって、幼馴染だもん。





あたしはカナタの家族の次に、カナタのことを理解している、という自負がある。






「ありがとね、カナタ」






あたしは、自分の心に正直に、カナタの背中に抱きついた。