* 町はもう真っ暗だった。 駅からの道をいつもより早足で歩き、やっと家が見えてきた。 「ーーーあっ、そーいえば!! お母さんに連絡するの忘れてた!! こんなに遅くなっちゃって、心配してるかも………」 「………うん、そう、だろうね……」 カナタの返事は、なぜだか歯切れが悪い。 「どしたの、カナタ」 「………いや、……別に……」 「なによ。 あんたは沢尻エリカかっ!!」 「は? だれそれ」 あー、やっぱり知らないかあ。 まあ、そうですよねー。 カナタだもんねー。