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『さとや』を出たあたしたちは、再び図書館へと向かった。
カナタは毎日飽きもせず、夕方までどっぷり図書館にこもるのだ。
夏の喧騒に沸く街を、ぶらぶらと歩く。
無駄に背の高いカナタは、当たり前だけどムカつくほど足もすらりと長い。
でも昔から、歩く時はあたしの歩調に合わせてくれる。
だからあたしも、自分のペースでゆっくり、のんびりと景色を楽しみながら歩けるのだ。
………そういえば、加賀さんと帰るときは、いつも早足じゃなきゃついていけなくて、家に帰り着いた頃にはへとへとだった。
あ、そういえば、加賀さんからのメール………。
返事、しなきゃ。
ーーーま、いっか、あとですれば。
今日は天気もいいし、風もすがすがしいし。
ケータイなんか触らずに、のんびりと散歩したい気分なんだよね。



