心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~

「………お、ば、あ、ちゃん………?」






あたしの耳を塞ぐ長い指の隙間から、カナタの低い呟きが聞こえてきた。






「なぁんで、そーゆーこと言っちゃうかなぁ………?」







いつになく感情のあらわになったカナタの声に、様子を窺いたくなったけど。




カナタはあたしが振り返らないように、手に力を込めた。





くっ、小癪な!




あ、でも、鏡が!!





手洗い場の前にある古い鏡に、カナタが写っている。







あたしは、その鏡の中のカナタの顔に、目を凝らした。





ずいぶん昔からあるものだから、鮮明に写っているわけじゃないけど。







「なぁによ、哉太。


おばあちゃんが言ったこと、なにか間違いでもあった?」






「そういう問題じゃなくって!」







カナタの声が少し大きくなった。