心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~

………あー、また嘘、ついちゃった。





でも、しかたないよね。




変に疑わせたり、怒らせたり、したくないし。






あたしはケータイを耳にあてたまま、多少の自己嫌悪に陥った。






そのとき、カナタが部屋に近づいてくる足音があたしの耳に届いた。







「あっ!!


あの、家庭教師の先生、来たんで!!


き、切りますねっ!!」







《あぁ、そう?


じゃ、みゆちゃん、がんばってね》







「あ、はーい、どうもー。


がんばりまーすっ!!


また今度!!」







あたしはぶちっと電話を切った。





それと同時にドアが開いて、お盆を持ったカナタが入ってきた。







「あ、カナタ! おかえり!


ごはんできた?


ありがとねー!!」







あたしは笑顔を作ってカナタを見上げる。





カナタの目は、あたしのケータイの画面に注がれていた。





あ、通話画面になってる。







「………電話、してたの?


おうちに?」







特に感情のない、平坦な声。




だけど、あたしはなんか焦ってしまう。