心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~

あたしが黙り込んでいるので、加賀さんは肯定と受け取ったのか、「それじゃあ」と続けた。







「美遊ちゃん、でいいかな。



ちょっと普通すぎるっていうか、まだよそよそしいって気もするけど」







「………そうですね、じゃ、それで」







あたしは、『みーちゃん』じゃなければ正直なんでも良かった。




投げやりに答えてしまったと反省したけど、加賀さんは嬉しそう。







「俺のことは、何て呼んでくれるの?」







そう訊ねられて、あたしは辟易してしまった。



だって、フルネームさえ知らなかったことに、気づいたから。





あたしは「うーん、どうしましょうねぇ」と首を傾げて悩むふりをして、加賀さんからの提案を待った。







「彰のアキをとって、あきくん、とか、どうかな?」







加賀さんが少し照れ臭そうに言ったので、あたしは加賀さんの名前が『加賀 彰(かが あきら)』なのだと初めて知った。





「了解しました」とあたしは答える。