「え、お前、マジで俺の事知らねーの??
俺の顔知らない奴っていんの??」
俺の事を知らない奴がいる事に、俺は驚いた。
自分でいうのもあれだが、あんだけ毎日毎日女子に騒がれてんだぞ?
いくら地味な奴でも知ってるだろ??
「ここにいます!
私だって全校生徒の顔なんて覚えてないよ‼」
そりゃ、俺も全校生徒の顔なんて覚えてねぇ。
眼鏡女の存在も知らなかったしな。
「お前はバカか…
まー、地味な奴は俺なんかに興味ないのか」
「地味地味、うるさい!」
「キーキーうるさい奴だなー、しゃーねーから名前、教えてやるよ…」
喋っている内に、自分の名前を知られていない事が少し悲しくなってきて、しょうがないから自分から教える事にした。