素直に前に立つ純平に抱きつく。
純平は驚いているが気にしない。
それと同時に後ろから心愛も抱きつく。
心愛も泣いているようだ。
「………バカ。
彼氏の前でなにしてんだよお前らは」
純平がそんなこと言うけど気にしない。
純平も泣いているようで全く言葉に迫力がない。
その後も3人でずっと泣き続けた。
純平は私と心愛の頭をずっと撫でていてくれていた。
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ずいぶん時間が経ったようで、空はもう暗くなって来ていた。
「ほら、もう帰りな。彼氏たちも心配してる…」
芙夏君と杉浦君は途中で気を利かせてくれたみたいで、一階におりたみたいだ。
「純平……また来てもいい??」
「………当たり前だろ、ばーか。」
私がそう言うとそっぽを向いてドアの方へ歩いて行ってしまう。
でもわかる、純平の顔が赤くなっていることを。

