純平は私と付き合った頃から今までのことを話してくれた。
私は苦しかった。自分だけが犠牲者だと、どこか心の中で思ってしまってたから…。






「本当に…悪いと思ってる…。
珠実になんて謝っていいのかわからない…。
と言うか俺なんかに話しかける権利なんてないし…」





「辛かった……」






「え?」






純平の話を遮って話す。






「純平と別れた日…。
辛くて、苦しくて…。実感したの。
純平は…私の支えだったんだって。
純平がいないと立ってられなくて息も吸えないろくでなしの人間だって。」





そう思えたのも最近のこと。
それは芙夏君に出会えたから…。
あの頃の私はもう諦めていたんだ…。





「父親のこと。純平が私の殻を破って心の中に踏み込んで来てくれた。
純平がいなかったら、お母さんにも話せなかった。今の私は絶対に…なかった。