珠実の流す涙はすごく綺麗だった。
事情を知らない杉浦と白い王子は呆然として立っている。
「少し……君の彼女を借りてもいいかい?」
純平が白い王子に聞く。
「あぁ……。」
「私も!私も一緒に……」
「ダメだ」
私も3人で話したいと思ったのに……どうして否定されるの?なんで⁇純平…。
「2人きりにしてくれないか、心愛…。
本当に心愛に話したことが全てだ」
「純平……」
2人きりで話したい。
付き合ってた2人の間には私の入り込めない絆がきっとあるんだろうな…。
純平は私たちをリビングに案内し、紅茶を出して、珠実を連れて自分の部屋に行った。
「よく蒼要、たまちゃん連れて行かせたな、嫉妬とかねーの?」
杉浦の無神経発言。
今話すことじゃないでしょ!
「嫉妬も何も……。いや、そりゃぁ心配だけど……。
何かあるってわかるし……。
珠実の過去の話を本人から聞いたわけじゃないけど…。
……珠実の母さんから幼なじみの男の話聞いたことあったし……。」
「いつの間にたまちゃんのこと名前で呼んでるんだよー!」
なんで杉浦の注目ポイントはそこなのよ、
「珠実のお母さんから純平のこと聞いてたの…?」

