「今日純平に会ったこと、絶対誰にも言わないで。お願い…。
またちゃんとこのことは杉浦にも話すから……。
珠実と白い王子だけには……」
「……………わかってるよ、ゆっくり、また話してな?」
そう言って杉浦が頭を撫でてくれる。
本当にいい彼氏。
階段の壁に支えてもらわないと歩けないくらいふらふらなのに。
「圭馬!?」
バタバタ
階段の途中で姿が見えて、白い王子は私に代わって杉浦を支えてくれる。
さすが親友。
「心愛!杉浦君……!!」
「珠実……」
珠実が今にも泣きそうな顔でこっちを見てる
「怪我はない⁉︎もし心愛に傷なんかあったら私…私……」
玄関に行くなり肩を持たれて揺さぶられる。
本当に心配性なんだから…。
「私は大丈夫よ、杉浦が守ってくれたから」
「よかった………心愛とボコボコにされて歩けないって聞いた時は本当に心臓止まるかと思ったよ…」
「杉浦大袈裟すぎでしょ…てか私は何もされてないし」
杉浦の電話した内容を珠実も聞いたのだろう。
そんな言い方だと二人ともボコボコで歩けないみたいじゃない…。
「でも圭馬はマジでボコボコだな、よくこんなんでこの家まで来れたな……」
「いや、ここには運んでもらったっぐふっ!!」
思わず杉浦の横腹を殴る。

