だからダメ……この二人を会わせては…





予想通り、白い王子は珠実も連れてやって来た。
でも…鍵が空いてたのは計算外。
もう玄関に二人はいる…。

階段を下りたらすぐに玄関…。





「純平……わかっていると思うけど……。下にいるのは……珠実よ…。」





純平はうつむいたまま顔を上げない…。





「わかって欲しい……今はまだ会っちゃだめ…。
まだダメ……今日は……あっちゃだめ…。

今は珠実の幸せな時なの…。
お願い、今日は会わないで…。
純平にもわかるでしょ?」





「……………わかってる。
会うつもりなんて全くないよ。
というか、今日心愛に会ったのだって計算外だし。

もう二人に会うつもりは全くなかったからね」





力なく言う純平……。





「また会いに来るから…。絶対。
じゃぁ、帰るね」





そう言って杉浦の腕を引っ張って階段を降りる。
純平は階段の上に立ち尽くしていた。





階段をおりながら私は杉浦に言う。