心愛の彼氏は思いっきり俺を睨んでいる。
まぁ部屋の中からでは想像できない体制…。
でも俺が押し倒したわけじゃない、俺が押し倒された方だから。
「今日は帰らないから。
純平と話すこと、まだ終わってないんだから。」
「げっ……」
やっぱり話すべきじゃなかった。俺の中だけで忘れとくべきだった…。
心愛はこう見えて頑固だ。
こうなると人の言うことなんて絶対聞かない。
「彼氏怪我してんだろ、連れて帰れよ」
「杉浦には悪いけど、今日は帰れない」
怪我した彼氏1人で帰らせて1人家に残るだと!?
彼氏がそんなことまず許さないだろ…。
あー、彼氏殴ってきそうだって、心なしか傷ついた顔してるし。
「あのなぁ、俺は全部話したし、心残りもないから」
「私は心残り大ありよ!
自分だけ好きなだけ話して!私の話も聞きなさい!」
心愛が全く折れない…。
とりあえず体制をどうにかしよう…。

