「痛いって!しかも俺は女に押し倒される趣味は………」
女に押し倒される趣味はない、と言おうとしたのに、心愛の瞳はそれを言わせなかった。
やっと顔を見せてくれた心愛は、泣き腫らした真っ赤な目で俺の瞳を捉えていた。そらせない。
「なんだよ…今更なんだよ。
心愛たちが責任感じる必要もねーんだよ……。だから…そんな顔するなよ…。
俺のしてきたことが無駄になるだろ…」
俺のしたことは間違ってないんだ。
あのときはああするしか方法がなかったんだ。
ずっとそう思うことで気持ちを止めてきたんだ…。
「ばか!ばかばかばかばか!!ばかぁぁぁぁぁあああ、!!!!!!」
心愛の目からはまだまだ涙が止まらない。
ばかと言いながら、俺に馬乗りして、俺の胸を手をグーにして叩く、いや殴る。
「やめろって!」
いくら言っても心愛は止まらなかった。
最終的に俺の胸に顔をうずめてまた泣く
「おい……心愛…」
「どうして……どうして……っ!!
なにがああするしかなかったよ!
なにが無駄になるって?
そんなの純平のしてきたことは全部無駄なことよ!!!!!」
うずめた顔を上げて、俺の胸をまた殴る、いや、殴りながら話す。

