「純平…どこまでが嘘だったの?
私を好きって言ってくれたのも嘘だったの…?」
珠実は目をそらさないように努めている…。
怖がっているのがよくわかる。
今すぐ嘘だよって言って抱きしめたい…。
でもできない。
「嘘だって言ってんだろ?
お前は俺の欲求を満たすためのただの道具にすぎなかったの」
「純平……言っていいことと悪いことがあるのわかってる…?」
心愛の瞳孔が空いて見えるのは俺だけだろうか、殺意さえ感じられる。
そしてそれにさらに滑車をかける。
「しつこいって、俺は初めから珠実の家の事情なんて知ったごっちゃねー。
欲望を満たすために付き合っただけ。
まず顔に傷がある時点で無理。」
珠実は一言も話さない。
心愛は鋭い目で俺を睨む。
「全部…真面目に言ってるのよね……」
「あぁ、まだわかんない?」

