「大丈夫?杉浦………」





男子高校生が出ていってから寝ている杉浦に話しかける。


擦り傷も腕や足にできていて痛々しい。




私の涙はいつの間にか止まっていた。
私のせいで杉浦は……。





杉浦は疲れているようでびくともしない。




ガチャ………





「これで治療してやれ。
やり方は分かるだろ」






「………うん……」







私は差し出された救急箱を受け取ると杉浦の治療を始めた。






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治療が終わると沈黙が流れた……。





それを破ったのは彼だった……。






「元気……なのか……?」







「あなたはやっぱり………純平……なんだね…」





純平。
私と珠実の幼なじみの芹澤純平…。