グイッ





私の膝に頭を乗せて寝転んでいた杉浦の腕を引っ張って肩を貸す男子高校生。






「あっ…………」






「連れていく………いくぞ……」






「うん……」






私は気づいていた。
知ってるんだ…。
この声。
この歩き方。
この手。


この顔を……。







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「入って……」





「うん……」






男子高校生に連れて来られたのは一軒の家。
結構大きい方だと思う。
表札には”秋月”と書かれていた。





家に入ると、この男子の自分の部屋であろうところに入り、男子高校生は杉浦をベッドに寝かせた。

部屋もかなり広いよう……。





「救急箱とか取ってくるから…座ってて」






「うん……ありがとう……」





そうして出ていった。