恥ずかしさで顔が上がらなくなる。
私……こんなに好きなんだ……しかも、学園の王子なんて……。
「心愛ちゃん……もしよければ……いや、俺と付き合え!」
「ふぇ⁉︎」
付き合え⁉︎命令形⁉︎
「俺は待ちすぎた。てか長すぎ…会えるまで… 。
もう待てない。ずっと探してたんだ…。
今も手に入れたくて仕方ない…」
学園の王子がそわそわして、焦ってるのが私にもわかる。
私も……
「私も………ずっと……好き…」
ギュッ!!
「わっ…学園の王子⁉︎」
「その呼び方やめて……。
心愛ちゃんには本当の俺を知ってもらいたい」
本当の…杉浦……。
「じゃぁ杉浦……」
「そこは名前っしょ?」
苦笑しながら話す杉浦。
名前でなんて恋愛経験のない私にはハードすぎる…。
道端なのも忘れるくらい、抱き合ってて心地よくてま…それくらい杉浦が好き。
安心できる腕の中。
抱きしめられたのは初めてだけどこんなにあったかくて安心できるんだ…。
「俺も……心愛ちゃんが好き…」
思いが通じるってこんなにも…心が温まるんだ…。
杉浦の私を抱きしめる腕に力がこもる
「杉浦に早くあいたかった…。
ずっと……ずっと言いたかった……。
助けてくれて……ありがとう…」

