地味女と優しい王子の共通点





「たまちゃんのお友達……だよね?」




「………はい…」





珠実のことは知ってるんだ……。
彼にとっては私はそういう認識だったんだ。





「………間違っていたらごめん…。
君って春に俺が駅前でナンパされてるのを助けた子?」






覚えてくれたんだ………。





「はいっ…//」





「覚えてくれてたんだ!」





ずっと、あったあの日から忘れるはずがない。忘れたことなんてなかった…
覚えててくれたんだ…。





「君にあの日から惹かれてた。
さっきも、思わず君を守るために2度も飛び出してしまった。」





………惹かれてるって……。
それって……私のこと…





「………名前…」





「えっ?」





男の子の子がつぶやくように言う。
目を合わさず俯いて、微かに顔が赤いような??





「俺の……名前知ってる?」





「えっ………っと……。名前…ですか?」





知ってるわけないじゃん。
知ってたらすぐにでも探してたよ…。