「やっぱり暗いなぁ………」
教室から見えるのと外に出るのでは結構違うかったみたいで思ってた以上に人気も車通りも少ない道は暗かった。
まぁ文句いったって帰り道はこの道しかないし、と腹をくくって歩き始めた。
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しばらく歩いていると、前から人が来るのが見える。
男の人かな………?
中年のおっさんって感じの人。
歩いてる様子から見て結構酔っ払ってるみたい。
さっきからふらふらでまっすぐ歩けていない。
なんか嫌だなぁ………。
そんな事を思いながら少しずつ歩くスピードを上げる。
そしてすれ違った時………
ガシッ
いきなり酔っ払いに腕を掴まれた。
「はぁ………はぁ…………お姉ちゃん、こんな時間に夜歩きでちゅか?」
まだ9時になってないのにこんなに酔っ払ってバカなのかこの親父。
しかも喋り方がキモい!
「離してください……」
まぁそう言っても離す様子はない。
早く帰りたいのに………。
「おじちゃんと楽しいことしようか」
なんてニヤニヤしながら私を見てくる。
誰があんたとなんか。
でも掴まれた手を振りほどこうとしようともビクともしない。

