「意味わかってくれた??」
二人で座って肩が触れ合うくらいの大きさのベンチに二人で腰掛けて、芙夏君が私の顔を横から覗き込む。
「うん……悲しくて当たり前だよ……」
「………」
私も父親が帰って来るようになってから一人がすごく悲しいってことがわかった。
家に一人でいることがすごく孤独だった
「芙夏君の気持ち……わかるよ……。
状況は少し違うけどね」
そう言って私は芙夏君に笑いかける。
「同情でもなくって同じ境遇を持ったやつに出会えたの初めてだった……」
そう言って芙夏君が私の肩を抱き寄せ、私は芙夏君の肩に頭を乗せる。
「薗花と出会えてよかった………」
芙夏君がそう言って私の頭の上に芙夏君の頭を重ねて倒す。
芙夏君の鼓動が聞こえてきそう…。
「薗花といると新しいことばかりだ……。
すごく新鮮……」
「私だって……」
芙夏君といるから……過去のことだって吹っ切れたんだもん……。

