「そっか………ごめん、俺なんか焦ってるな……」





「焦る?」






芙夏君が私から目をそらし、顔を片手で覆って話す。





「早く薗花を俺のものにしたいって言う感情が止まらない……本当にごめん……。

今こうしてるだけでも……」






「………//」






芙夏君が手を繋いでいない方の手で私の顎をとらえ、視線を合わさせる。



キスされるの⁉︎
こんな廊下のど真ん中で⁉︎






「芙夏君……人が来ちゃうから……//」





「ごめん………止められない……」






「んっ………」






芙夏君は言うや否や熱い唇を私に重ねた。




ドン





芙夏君に押され、私は芙夏君と壁とで板挟みで逃げられない。




キスはだんだんとエスカレートして行く。





「っ……」





カツカツカツカツ





誰か来る⁉︎






「ふ……なつく………んっ……誰か来るっ……っ……」





カツカツカツカツ





足音は近づいて来るのに芙夏君は止まらない





だめ………