「芙夏君!パーティー抜けちゃってよかったの⁇」
綺麗なドレスを着せてもらって、
連れて来られたパーティー会場は天井が高くて、シャンデリアがあって、
お城の舞踏会が行われそうな感じの内装ですごく綺麗だった。
芙夏君のお母さんやお父さんにも会っちゃったんだよね…
今更ながらに恥ずかしい……。
1人でコロコロ考え事をしてるけど、私の質問には答えてくれない様子で、私の手を引き長い廊下を歩き続ける。
「ここはホテルなんだよ。
だから部屋もたくさんある……。
一応俺たちの部屋も用意されてるんだけど………。」
……………それってつまり……2人で寝るってこと??
「お母さんたちに一泊することはさすがに言ってないと思うから…無理にとは言わない……。
今日は2人で過ごしたいと思っただけだから……。
別に今日に限らず…ずっと……」
私と芙夏君は向き合って、手を繋いでる。
熱い瞳に見つめられて私も顔が熱くなる。
「別に……大丈夫……。
今日はお母さんたち出張でもともと帰って来ない予定だったから……」
これは本当の話。
昨日聞いた話だったけど。
お父さんがいないのはまぁほとんどいつものことで、お母さんも久々に出張が入ったって張り切っていた。