「クスッ、やっぱり薗花、いいな」





芙夏君がいつものしゃべり方に戻った!





「何その嬉しそうな顔。
そんなに嬉しいんだ?」




挑発されてるような言い方だけど、この方が全然いい。





「俺に素でいてくれていいって言ってくれてるみたいですごく……嬉しい……。」




そんなに喜ぶことなのかな?





「やっぱり薗花には嘘はつけないな!」





何を言ってるかさっぱりだけど、ありのままの芙夏君が私は好きだな!





「じゃぁプレゼントこれにするな、ありがとう。」




「ううん!」





「薗花は何か欲しい物ある?」




「え……別にないよ」





しいていうならやっぱりカチューシャが欲しかったりして。

でもこんな高いところで買えないし、買ってもらうなんてなおさら悪いし。





「本当にないの?」




「うん!」





「そっか、じゃぁ店の前で待っててくれる?」




「はい」





そう言って芙夏君はお嬢様への誕生日プレゼントの腕時計を買いにいった。